Wunderlist

iOS8でウィジェット対応したタスク管理サービス「Wunderlist」「Doit.im」を比較してみた

iOS8でアプリを通知センターにウィジェットとして登録できるようになった

iOS7以前では、通知を出し続けるという怪しげかつ邪魔くさい方法でしか通知センターに任意のアプリを登録することができませんでした。

しかし、iOS8ではアプリをウィジェットとして登録することが可能になり、対応アプリでは、通知センターの「今日」欄への登録がクリーンかつ簡単に行えるようになりました。

(一方、通知センターに通知を表示し続けることはできなくなったため、「なんでも通知センターに登録できるランチャ」として人気だったMyShortcutsなどは利用できません。代わりに、そのものズバリのLauncherが登場しましたが。)

ともあれ。iOS8以降は「通知センターへのウィジェット登録ができるか」がある種のアプリの判断基準となります。特に、タスク管理アプリはそれが重要なジャンルでしょう。

ウィジェット対応しているタスク管理アプリ

2014/09/28現在、ウィジェット登録に対応しているタスク管理としては以下の二つがあります。

Wunderlist


ver. 3.1.0 - 無料( 仕事効率化 )
6 Wunderkinder

Doit.im


ver. 4.3.1 - 無料( 仕事効率化 )
Doit.im

いずれも、ウィジェットから「本日が期限」のタスクを閲覧、完了することができます。

一方で、タスク管理サービスとして比較すると、当然に様々な違いがあります。そこで、両者をiOSでの利用を中心に比較してみます。

Wunderlist

サービスの基本的な特色

Wunderlistの設計思想においては、タスクはデータベースというよりリストとして捉えられています。すなわち、タスクをInbox(受信トレイ)に集めた上で個々のリストに振り分けるという運用が基本になっており、リストを簡単に作成・管理できるようインターフェースが工夫されています。タスクの手動並び替えも可能です。

一方、弱点は設定項目の少なさです。特に繰り返し設定の弱さは顕著で、曜日ベースの繰り返し指定ができないというサービスは他にほとんどありません。

Doit.imとの比較では、タスク追加時に特殊記法による期限等の指定ができないのがつらい点です。

ただし、意外にもタスク名におけるハッシュタグ(#tagname)の記述と、それによる絞り込みは可能です。Workflowyっぽい。

iOSアプリの特徴

基本的な出来がよく、見やすさ、動作の軽快さ、UIのわかりやすさなど、高水準でまとまっています。リストビューにタスク追加フィールドがあり、ザクザクと追加していけるのは快適です。

また、URLスキームが充実しており、カスタムアクションをサポートするエディタ系アプリ(TextwellDrafts - Quickly Capture Notes)や検索・ランチャ系アプリ(Launch Center ProSeeq+ - 新世代検索ランチャー)などからタスクの追加等の操作が可能です。

プラン

Wunderlistの特色は、無料プランの強力さです。Proプランとの比較は以下ページにありますが、Pro特有の機能はまさに「+α」という感じで、多くのがユーザが無料プランで十二分に運用可能だと思われます。

応用

デスクトップ環境での応用を考えると、APIの仕様が気になるところですが、現在はAPIが公開されていないようです。

Alfred Workflowも公開されていますが、これはWunderlistアプリをコントロールするものであって、単体では機能しません。というか、入力しただけでWunderlistをアクティベートしやがって使い物にならないんですがそれは。

なお、CLIが公開されていたので試してみましたが、Issueにある通りで、まったく動きませんでした。というか、APIもないのに何をしてるのこいつ。

Doit.im

サービスの基本的な特色

サービスとしての大きな特徴は、Todoistとも近いテキストベースのタスク追加だといえます。

上記ページに記載された記法で、例えばゴミ出し today &tag #project ^21:00 @context !高度といった記述をすると、簡単に各種情報を登録することができます。

ただし、優先度の記述においては、言語設定が反映されることに注意する必要があります。英語設定の場合、ゴミ出し !Highという記述になります。

また、特徴的な機能としてNext Actionがあります。これは、実行期限は指定されていないが、速やかに実行すべきタスクを登録するものです。

つまり、OmniFocusにおける順次実行プロジェクトとは異なるということに注意する必要があります。

iOSアプリの特徴

Wunderlistと比較した場合、まず利点として挙げられるのが、ウィジェットからタスクの追加と残数表示が可能なことです。もっとも、追加については要するにアプリが起動して追加モードに入るだけなので、WunderlistでウィジェットからShow allするのと大して変わらんとは言えます。

しかし、iOSアプリの基本的な出来が悪く、細かくイラッとするポイントが多いです。特に気になるのが、クイック追加の重さと、タスクの詳細編集に2タップ必要な点ですね。

プラン

気になるのが無料プランの弱さです。

上記ページを見ても肝心な部分がよくわかりませんが、無料プランの特にヤバい点は、以下の3つでしょう。

  • 同期が24時間に1回
  • Mac/Windowsアプリ利用不可
  • メールでのタスク追加不可

まあウェブUIがあるんだからアプリは我慢できますが、iOSアプリにはURLスキームが用意されていないのに、メールで追加もできないのはつらい。

それより何より、同期が1日1回は論外でしょう。マルチプラットフォームで利用する場合、Proが必須と言えます。まあ、料金自体は安いのですが。($2/月、$20/年)

応用

APIが公開されており、コマンドライン操作が可能です。なんと、公式のAlfred Workflowも公開されています。

日付を見ると、Z BLOG記事のわずか3日後にAPIが公開されたようですね。

まとめ

  • 無料ならWunderlist一択
  • MacではDoit.imに最強感ある
  • どっちも位置情報による通知ができないの気になる
  • Todoistの表示不具合がなければなあ

「リストのリスト」であるWunderlistと、「単一のツリー」であるWorkFlowy

「単一のツリー」としてのWorkFlowy

以前書きましたが、現在、プロジェクト管理にWorkFlowyを利用しています。

WorkFlowyの長所は軽快な動作とモバイル統合、そして素早い検索などが挙げられます。WorkFlowyはいわゆるアウトラインプロセッサで、アウトラインが一つしか作れない代わりに、Zoom In機能でアウトラインの一部だけを表示でき、さらにスターを付けたページを遷移できるようになっています。

いわば、全体が一つの巨大なツリー構造を成しており、その「枝」が各々のプロジェクトに該当するわけです。

この方式の利点は、串刺し検索が容易な点と、高い一覧性にあります。一方で、ツリーが巨大になってくると、一覧性が高すぎて見通しが悪いことが欠点といえます。「全てを折り畳む(collapse all)」のショートカットがないため、この欠点がますます重大になってきます。

「リストのリスト」としてのWunderlist

中でもWunderlistについては、タスクの暫定的な置き場である受信箱(Inbox)が存在するため、どのプロジェクトにも属さない(所属が決まっていない)タスクを受け止めることができることが利点といえます。対するWorkFlowyでは、特にiOSアプリにおいてスターページの遷移機能がないため、目的の「枝」にたどり着くまでが面倒です。

「ツリー構造」と「リストのリスト」の違い

これは、ツリーとリストという設計思想の違いといえます。

ツリー構造であるWorkFlowyは、タスク同士の関係を柔軟に表現することができ、サブタスクのみを非表示にしたりすることも簡単です。また、タスクの分割/結合が(単なる改行またはバックスペースによって)可能で、いわゆるタスク分解に好適であると言えます。

一方、リストのリストであるWunderlistは、プロジェクトとタスクを明瞭に区分けし、タスクの全体像の把握を容易にします。また、個々のタスクに詳しいメタ情報を付与することもできます。

単に両者の使い分けで考えるなら、WorkFlowyは無料プランだと月間のアイテム数に上限があるとか、Wunderlistでは通知ができるとか明らかな違いがあるのですが、タスクに関する解釈の違いもあるように思います。

つまり、タスクの流れを予定を直線的にこなすものと考えるか、常に変化し続ける思考そのものと考えるかの違いです。TaskPaperのクローンであるTaskMatorは後者に近い設計思想を持っていますが、ZoomとExpand/collapseを前提に設計されているWorkFlowyはより極端に、タスクの追加/実行というより編集を重視しています。

個人的には、抱えているプロジェクトの多くが創作活動やそれにまつわるリサーチに分類できるため、WorkFlowyの設計思想に共感を覚えます。

WorkFlowyの使い方を工夫

要するに、WorkFlowyで「プロジェクトのリスト」を簡単に見ることができれば問題は軽減されるわけです。

そこで、トップレベルのアイテム全てに#projectsのタグを付けてみました

#projectsタグ

これで、#projectsタグをクリック、ないし検索欄に入力することでプロジェクトを一覧でき、管理が大幅に楽になります。

一方で、検討の余地がないタスクについては、ToodledoやWunderlistなど、他のタスク管理システムに転記したほうがよさそうです。

また、中心的なプロジェクトについては、ウインドウを分割して固定表示しておくと便利です。Macなら、WorkFlowyをFluidでネイティブアプリ化してやると、ウインドウ分割が簡単にできます。

WorkFlowy登録リンク

これからお試しになる方、登録はぜひこちらからどうぞ。月間キャパシティが増えて私が喜びます。

Wunderlistのタスクリスト生成能力に着目してみる

前回、「Toodledo的」なデータベースから、「TaskPaper的」なタスクリストを生成する、という考えについて述べた。

要するに、Toodledoのタスクリストが見づらいのでなんとかしたいということだ。特に、並べ替えが自由にできないのがつらい。

そこで、Toodledo的なデータベース系タスク管理サービスで、なおかつリストの編集が容易なものを探すという考えが浮上する。

この条件で真っ先に名を挙げるべきはWunderlistだろう。

Wunderlistの特長

Wunderlistはデータベース系サービスであり、よって以下のような特長を持つ。

  • 日付等の条件によるタスク抽出
  • 通知
  • 繰り返し

上記の一般的な特長に加えて、Wunderlistはリストの編集が容易である。

まず、タスクの並べ替えができる。(iOSでは長押し、デスクトップではドラッグ。)単純なことだが、これは非常にうれしい。

実はTodoistとかNozbeでも可能なのだが、いずれも無料プランだと大幅に機能が制限される。それぞれ特有の長所はあるが、この点ではWunderlistで充分である。

さらに、Wunderlistの特長として、Inbox(受信箱)の概念と、GTDでいうプロジェクトにあたる「リスト」の作成が容易であることが挙げられる。

つまり、「なんとなく気になったこと」を暫定的にInboxへ書き出していき、そのうち関連するものをまとめて「リスト」を作成する、といった使い方が可能なのだ。リストはサイドメニューに一覧表示されるため、非常に視認性が高い。

さらに、期日に基づくリストも自動生成されるため、各々のリストに所属するタスクのうち、「今日のタスク」を確認することも容易である。

また、Toodledoとの比較で言うと、通知設定が簡単なのもよい。Toodledoの場合、まず終了時刻を設定し、さらに「終了時刻のどのくらい前に通知するか」を設定しなければならない。一方、Wunderlistの場合は通知時刻を決めるだけである。

繰り返しも通知もでき、さらに視認性の高いリストを生成できる。なかなかよさそうに思える。

繰り返し・通知機能がToodledoに劣る

ただし、Wunderlistの繰り返し機能は、Toodledoに比べると貧弱だ。Toodledoでは「曜日ごと」や「完了日基準の間隔指定」も可能だが、Wunderlistではできない。また、現在地による通知もToodledoの特長だ。Toodledoえらい。

Wunderlistにそこまで不満があるわけではないが、Toodledoの長所は捨て難いものがある。個人的には、プロジェクト管理的な用途はWorkFlowyに任せたいというのもある。Wunderlistは無料でサブタスクの登録も可能なのだが、そもそもタスクを階層化するならアウトラインプロセッサのほうがやりやすい。

あと、しょうもない話なのだが、Wunderlistの和訳が全体的に残念すぎる。機械翻訳みたいな和訳をするくらいなら全部英語のほうがメニューの意味がわかりやすいのだが、強制的に日本語表示になってしまいつらぽよ感がある。いちおうWebで英語を選択したりしてみたのだが、アプリには反映しない。

わっかんねーなー!!!

Wunderlistへの移行は検討するとして、引き続き、タスクデータはToodledoに置きつつ、見やすいタスクリストを生成する方法を検証してゆきたい。