Scrivener

私のラブコールに応えるUlysses IIIのアップデートにときめきエスカレートしたけど、このままではマダマダだった件

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手のひら返しレビューを……強いられているんだ!←自業自得

本当にどういう風の吹き回しなんでしょうか。DISり記事を書いた数日後にツバメ返しを喰らって連日更新を強いられるシリーズ、今回はUlysses IIIです。

綺麗に返されたレビューはこちら。:ScrivenerからUlysses3に浮気したけど離婚に至らなかった件 - 豆腐メンタルは崩れない

というか、バージョン1.2リリース当日だこれ……。

誤情報を撒き散らすわけにもいかないので、羞恥で顔真っ赤になりつつ、バージョン1.2における修正点をまとめます。

シート間移動ショートカット実装!

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Option+Command+↑ および Option+Command+↓ でグループ内を移動。シートを切り替えつつ、シームレスに編集できます。待ってたよ!

ただし、Scrivenerと同じノリで考えていると戸惑うポイントがいくつかありますので、列挙しましょう。

  • グループをまたがる移動はできない
    • Command+Return でシートパネルにフォーカス→ または Shift+Tab でグループパネルにフォーカスでグループ切り替えは可能
  • 移動後のカーソル位置は、上移動の場合はシート末尾、下移動の場合はシート先頭で固定
    • シートパネルにフォーカスした状態で または 移動した場合はカーソル位置が保存される

つまり、シートパネルでの矢印キーではなく、オーバースクロールによるシート切り替えのショートカットとして定義されているわけですね。スマートっちゃあスマートですが、利用実態には即していない気がしますねえ。

シート分割実装!!!

f:id:catfist:20140502213519p:plain

ついにScrivenerの専売特許ではなくなってしまいましたねえ……。なお、コンテクストメニューからも実行できます。こっちのほうが使用頻度が高そう。

ただし、スクリーンショットをご覧いただいておわかりのように、ショートカットキーはありません。まあ、コンテクストメニューにあるし、メニューバーに存在してくれさえすれば色々やりようはあります。

以下は、分割後の挙動についての補足。

  • Ulysses IIIの仕様上、「下側」のシートの先頭行がタイトルとして扱われる
  • 分割後の2シートは自動的にまとめる状態になり、自動連結表示される
    • Command+Jシートを別々にすることにより、連結表示を解除できる

これでいいなんて思っているでしょ:キーボードによるシートの「並べ替え」は不可!

画竜点睛を欠くとはこのこと! 相変わらず、シートを並べ替える方法はドラッグアンドドロップのみとなっています。

いや、筋は通っているんですよ。ここまで紹介した仕様を見ても、開発者は、シート分割を単にシートの区切りを追加する機能であり、抜本的な再構成に繋がるものではないと定義しているようですから。

付け加えるなら、シートペインのソートルールに、従来のタイトルに加えて日付が利用できるようになっているんですよね。つまり、Ulysses IIIは多数のシート/グループから成る長文よりも、個々のシートを単位とするドキュメント群の管理を志向していると考えられます。

これは、統合ライブラリというUlysses IIIの設計思想とも合致するものです。プロジェクトファイルという単位を持ち、プロジェクトごとにひとつの「完成品」をアウトプットしようとするScrivenerとは綺麗に棲み分けが成立しています。リプレイスではなく、使い分けを考えるのが正解といえそうです。

とはいえ、小説執筆するときの関連ドキュメントを管理する用途で考えると高いし重いしライブラリ太り過ぎだし、そもそも、本文をプレーンテキストで書きたいんですよ、私は……。

今回も離婚+再婚は成立せず


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ただいま

Ulysses IIIが優れたソリューションであることは疑いないと思われます。検索機能は強力ですし、小説ではなく論文等の執筆に利用するなら、Scrivenerより優れている点も
多いでしょう。しかし、私はそろそろUlysses IIIを諦めたほうがいいようです。

Scrivenerがリッチテキストを捨てるか、Ulysses IIIがドキュメントツリー+フルキーボードオペレーションを実装してくれれば私にとって理想的な環境が実現するのですが、両者の設計思想からすると難しそうです……。

なお、Scrivenerは半額セールを継続中です! みんなでScrivenerを使ってリッチテキスト死ねの想いを開発者に届けよう!

関連:半額セール緊急特集!長文書く人がScrivener買うべきである3つの長所! - 豆腐メンタルは崩れない

半額セール緊急特集!長文書く人がScrivener買うべきである3つの長所!

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公開時点で残り15時間!慌てて書いたよ!

(追記2014/5/2)今見たら残り8日になってる!?延長されたのかな?ともあれセール継続中!

なんなんでしょうねこの巡り合わせは。あんだけDISりまくりの記事を書いた数日後にはScrivenerマンセー記事を書くハメに陥るとは思いませんでした。

まあ、逆に考えましょう。これだけ不満があっても替えの利かない魅力が、Scrivenerにはあるということなんですよ。絞りに絞って3点だけ、Scrivenerの魅力の中核を紹介したいと思います。

(Windows版もあるけど、まあMacで)日常的に長文を執筆する人は、一度試すべきアプリです。公式サイトで試用版ダウンロードもできるよ!

融通無碍のドキュメントツリー

Scrivenerは、本文分離型アウトラインプロセッサの一種です。(2ペイン式。参考:私的「真のアウトライナー」

すなわち、文書の構造をツリーとして表現し、ツリーにおける個々の「節」に本文を書くことができます。

アウトラインプロセッサであるということは、節と節の関係を多層的に表現することができます。これは、小説においては、「章」や「話数」のみならず、個々のシーンさえも構造的に表現できることを意味します。もちろん、節を並べ替えることも、階層を組み直すことも容易です。

そしてここからが、そんじょそこらの本文分離型アウトラインプロセッサには真似できないところです。

Scrivenerにおいては、節の分割が可能です。もちろん、節同士を結合することもできます。この機能を持つ本文分離型アウトラインプロセッサ/テキストエディタは、私の知る限り他にありません。
分割ができるということは、一度「ひとつのシーン」として書かれたテキストでさえ、後からいかようにも、容易に再構成しうることを意味します。

ツリー表示による、文書構造の高度な表現と、それを再構成するための分割/結合機能。これは、小説のような長大かつ複雑な文章を構成する上で、強力かつ唯一無二の武器といえます。

完璧なキーボードオペレーション

文章を執筆するアプリにおいて、なまじな機能より、マウスなどのポインティングデバイスを使わないことの方がよほど重要ではないでしょうか?

Scrivenerでは、ほぼ全ての機能にショートカットキーが割り当てられており、キーボードから手を離さずにあらゆる操作が可能です。特に、アウトラインの操作をキーボードだけで行えることは、大幅な労力の節減になります。

具体的には、以下のようなショートカットが利用できます。とにかく、移動が全部キーボードでできるのが便利すぎる。

機能 ショートカット
上/下の節へ移動 Option+Command+↑/↓
節をアウトライン上で移動 Control+Command+矢印キー
フォーカスを次のフィールドに移動 Control+Tab
新しいテキストを作成 Command+N
新しいフォルダを作成 Option+Command+N
節を削除 (アウトライン上で)Command+Delete
テキストを分割 Command+K
テキストを結合 Shift+Command+M

注釈・コメントとコンパイル

Scrivenerでは、本文に注釈やコメントを付けることができます。おかげで校正が非常に楽になるのですが、本当に素晴らしいのはコンパイル時の振る舞いです。

Scrivenerにおけるコンパイルとは、「執筆中」のテキストを「完成品」に変換する機能です。この際、Word形式やpdfなど、様々な形式が選べるのですが、実は原稿のどの部分を完成品に含めるかも選ぶことができます。

つまり、Scrivener上の注釈、コメント、本文以外の資料は、コンパイルの際に無視することができるのです。注釈もコメントも、付けたら付けっぱなしでいいわけです。どうせコンパイルには含まれないのですから。
それだけなく、ページ番号も振ってくれますし、規定の記号を指定したテキストに置換させることもできます。フォルダやテキストを解釈して、タイトルを本文に入れてくれたり、適宜「仕切り」を加えてくれたりもします。

つまり、ワナビ的に言えばこうです――印刷設定でコンパイルしたら即投稿。締め切りの1時間前まで校正できますよ。

節減した労力――プライスレス

Scrivenerは、取っ付きづらいアプリだと思います。私もそうでした。しかし、すべての機能を使いこなそうなどと思わなければそれほど難しいものではなく、いちど掴んでしまえば、長文執筆における労力を大幅に節減してくれます。本当に、ものすごい楽です。今までの苦労はなんだったのかと思いますよ。

作品の内容以外の部分で苦労が耐えない皆さん、Scrivenerで楽を買ってみませんか?

ScrivenerからUlysses3に浮気したけど離婚に至らなかった件

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本来ならScrivenerの使い方の記事から書きたいところですが、まあそれはすでに色々あるので以下などご参照ください。

なぜ私はScrivenerに不満を抱いたのか

Scrivenerが物書きにとって優れたソリューションであることは疑いなく、そもそも¥3,900(当時)も払ったわけで、私だってずっとあなたと一緒にいたかった。でも私たち、もうだめかもしれない。ていうかリッチテキスト死ね!

という話は先日書きましたね、ええ。

小説執筆するときの関連ドキュメントをMarkdownで書くと捗るぞ - 豆腐メンタルは崩れない

というわけで実家に帰らせていただいた私は、本文と関連ドキュメントをまとめてMarkdownで管理できるアプリを探し始めた――というか、前々から目を付けていたのです。

それこそが、Ulysses3。生まれ変わったもう一つの統合執筆環境。

Ulysses3(愛人)のセクシーな点と、Scrivener(本妻)の許しがたい点


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デモ版は公式サイトのトップからダウンロードできます。

Ulysses III

Markdownエディタ!

そう、3になって生まれ変わったUlyssesは、立派なMarkdownエディタになっていたのです。Markdownのメリットについては先日の記事をご参照のほど。

実際やってみると、Markdownによるシンプルな文書管理は予想以上に快適でした。キャラ設定の書きやすいことといったら。リストを書いてたら、当然のように - +スペースを改行時に補完してくれて泣いた。

一方、本文については、注釈とかコメントとかできんのかいな?と心配だったのですが、見事杞憂に終わりました。Ulysses3の、やたらファンキーな導入テキストを引用しましょう。

メモを追加するもう一つの方法は、{注釈}またはインラインコメントを作成することです。++ 注釈の注釈をクリックしてください。 ++コメントは段落全体にまたがることもできます。

%% 段落。
%% 全体に。
%% またがる。

これらのUlysses3特有の記法によって、注釈やコメントがサポートされていました。テキストを{}で囲むと注釈文入力フィールドがポップオーバーします。入力後、注釈部分をクリックすると注釈文がポップオーバーで表示されます。行中の ++ で囲った部分、または %% で始まる行はコメントとして扱われ、薄い色で表示されます。 || で囲んで打ち消し線も嬉しい。また、これらの記法でマークアップされたテキストは、エクスポート時に無視されます

まともなテキストエディタ!

Scrivenerで一行あたりの文字数を任意の値にするために、ウィンドウ幅や文字サイズを調整した記憶は、私の密かなトラウマになっていました。いや、バカすぎでしょそれ。

Ulysses3では、そんなバカなことはありません。一行あたりの文字数は指定できます。投稿先のフォーマットに合わせるのも、設定値をちょちょいといじるだけ! 文字数より重要度は落ちますが、「行の高さ」「段落の間隔」なども指定できました。

また、プレーンテキストエディタなので、設定でフォントを変えたら全体に反映されます。さらに、見出しなどのマークアップに対する装飾も、一括設定一括反映。これこそマークアップ文書。意味と装飾を分離するメリットです。Scrivenerの場合、文書ごとに変更しなきゃならないし、文字装飾を変えたいときなんか完全に悪夢でした。

さらに、ちょっと気の利いたテキストエディタならよくある、しかし欧米産のアプリでは言語の違いゆえに無視されがちな、行数の計測機能もあります。行数、小説書き的には重要なのに、意外と出てこないんだよねえ……単語数とか要らないから、日本語はスペース区切りじゃないから。

Dropbox連携もできる!あと自動同期!

これはちょっと迷いましたが、左パネル下部の + をクリックして 外部ソースを追加 すればOK。Dropbox内フォルダを指定することで、既存文書も簡単に取り込めます。

これはScrivenerでもできるのですが、いちいち手動同期が必要なのがネックでした。Ulysses3は、設定さえしてしまえば、勝手に同期してくれます。泣いた。付け加えると、Scrivenerでプレーンテキスト同期した時の、フォルダがテキストファイルとして生成されるという気の狂った仕様はUlysses3にはありません。

本来はDaedalus TouchとのiCloud同期の話をすべきなんでしょうが、残念ながらデモ版では使えないようです。まあ、iPhoneのアプリを縛られたくないし、どうもグループの階層化ができないようなのでどうせ使いませんが。


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Scrivenerより色々スマート!

インターフェースの見栄えとか色々あるけれど、特にタイプライタースクロールの差が大きかったです。

文章を書くのに集中できるタイプライタースクロールモードができるエディタ教えて下さい

Scrivenerのそれは、文末に任意のマージンを付与するだけです。まあそれでも随分役立つのですが、 Ulysses3の場合、上中央下の三段階+可変(マウススクロールに従う)遥かに快適でした。
(追記:そんなわけないでしょ!Scrivenerにもちゃんと同等機能あります!可変はありませんが、下マージン付与もできるので、単純な下位互換ではありません。)

複数のシートを選択してつなげて表示できるのは安心しました。シーンごとにバラけたシートを、まとめて読むのも簡単です。それどころか、下スクロールし続けると次のシートに飛べるのは驚きましたね。なんて読みやすいのか。

一緒に暮らして見えてきた、Ulysses3(愛人)の許しがたい点

もう乗り換えるしかねえ!と愛人宅でいそいそ原稿を書き始めた私。これで終われば記事的にもまとまりがいいんですが、培ってきた夫婦の絆がそれを許しませんでした。

Scrivenerにはあって、Ulysses3にはない、いくつかの決定的な機能が存在したのです。

ファイルブラウザがツリー表示じゃない!

まあ、統合ライブラリの件(参考:Notes Inegales obsolete: Ulysses III)はよしとしましょう。どうせデータはDropboxにあるのだから、終わった作品はリンクを切ればいい。

しかし、グループを多層化したときに、ツリー表示できないのはつらい。Ulysses3は最大3つのパネルを表示するのですが、左がグループ、中央がシートで、どうやってもScrivenerのようなツリー表示にはなりません。まあ関連ドキュメントについてはそれでいいし、なんなら見やすいくらいですが、グッチャグチャに階層化して並べ替えたりする本文がそれでは困るのですよ。

キーボードで文書間移動/文書移動できない!

これはひどい。スクロールで文書間移動とか褒めてる場合じゃなかった。

そりゃシートパネルで上下キーくらいは利きますが、まずシートパネルにフォーカスするショートカットがないじゃないですか。アホか。文書の並べ替えに至っては、全部ポインティングデバイス操作です。こちとらMacBook Airなので、ものすっごい作業効率が落ちました。

付け加えると、パネル分割して複数文書表示もできないので、ファイルブラウザ仕様との合わせ技で、シーン間を行ったり来たりするのが絶望的にめんどくさいです。まあ、複数ウィンドウ開けばいいっちゃあそうですが……。

文書の分割ができない!

これが致命傷

Scrivenerに特有の機能として、文書の分割/結合があります。これは非常に強力で、再検討を要する部分を別文書に切り離したり、シーンの並べ替えなども簡単にできます。しかも、それらの処理が全て、キーボードショートカットで実行できます

Ulysses3でも結合はできるのですが、どうせバラけたままでもつなげて表示できるので、そっちはわりとどうでもいいんですよね。分割ができないことによって、書いたテキストはシート内に閉じ込められます。小説という〝生き物〟を扱う上で、この差はあまりにも大きなものでした。

ていうかけっこう不安定なんだけど……

メモリ2GBのLate2010使ってる私も悪いんですが、動作もScrivenerに比べるとだいぶ重いです。

ただいま、Scrivener。


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まとめるとこういうこと。

とっとと離婚+再婚したいのでアップデートがんばってThe Soulmen GbR!!!

アップデート:「来ちゃった……」

はえーよ!

続き:私のラブコールに応えるUlysses IIIのアップデートにときめきエスカレートしたけど、このままではマダマダだった件 - 豆腐メンタルは崩れない