小説のネタをどうやって管理するか悩んでいる

これな。

積年の問題を改めて考察する。

Evernoteでいいじゃん?

Evernoteのメリットは、とりあえず入れておけば検索できるということにあります。必要なものはEvernoteの中に必ず入っているという状態を作ることが肝要です。(そしてテキストデータであればそれは難しくない。転送量的な意味で)

ただし、Evernoteを利用する場合、二つの大きな問題があります。

ひとつは大量に引っかかりすぎるという問題です。ウェブクリップとかを検索するなら「Googleよりは狭い」ということでいいのですが、アイデアメモなどが大量になってくるとこの問題が顕在化してきます。

もうひとつは動作重すぎ問題。これはEvernoteを使う限りは決して逃れられない問題です。

アイデアの「見える化」と「見えない化」

タスク管理の話題でたまに出てくるフレーズとして、「見える化」と「見えない化」があります。

「やるべきこと」を「見える化」するのは当然ですが、実行段階でのストレスを減らすためには、それを適切に「見えない化」することが必要だという考えです。

下記の記事で、Evernoteを利用した「見えない化」の例について解説されています。

しかし、創作におけるアイデアメモは、これほど明確にステータス管理することが難しいですし、なにより普段は見えなくていいものが大半です

Scrivenerの手前まで

私の場合、本格的な構想〜執筆の段階ではScrivenerを利用しているので、最終的には、ある作品に関する情報の全てをScrivenerに集約することになります。

問題は、それ以前の段階にあります。すなわち、ひとつの作品としての形を取る前の、流動的なアイデアの扱いです。

小説のアイデアの分類

私の場合、作品の構想過程においては、本来別々の作品として構想されていたアイデアをミックスしてひとつの作品としてまとめていくことが多いです。

つまり、作品を構成する個々の要素は、それ自体が複数の要素の集合によって成る構造だといえます。

ここでEvernoteを見てみると、個々のノートは概ね以下のように分類できます。

パターン 主な要素 概要
原形 主要キャラクター、基本設定、物語の始まり/終わり、種書き 独立した作品として構想されているもの
断片 セリフ、ト書き、種書き よさげなシーンの断片
着想 設定、テーマ、世界観、コンセプト 作品の構成要素、思いつき
資料 ウェブクリップ、スキャン画像、写真、チャットやSNSのログ アイデアの元になるかもしれないもの
考察 流行、メソッド、既存作品、過去作品の反省 直接作品の構想に結びつかないもの

このうち、量的に最も多いのは「原形」です。私は作品を構造的に捉える意識が強いらしく、その他のアイデアも少し拡げていくと、わりとすぐ独立した作品っぽいものになっていきます。

そして、本格的な構想の「出発点」は、「原形」に他の要素が結び付いた場合に多く発生します。特に、よそから持ってきたキャラクターを入れることで飛躍することが多いです。

小説のアイデアの特性

振り返ってみると、先ほど分類したEvernote内のアイデアは、さらに以下の三つにまとめることができそうです。

  • 作品の原形
  • 作品の材料
  • 作者の思考

運動としては、「作者の思考」を元に、(複数の)「作品の原形」に対して、「作品の材料」を掛け合わせていくことで、スタートアップが行われることが多いようです。

ここで、三つのアイデア要素の特性を考えると、以下のようになります。

アイデア要素 特性 特徴
作品の原形 スタック(積層) 個々の要素が相似性と拡がりを持つ
作品の材料 クラスタ(群体) 細かい要素の集合。相互に接近する
作者の思考 ネットワーク 相互関連性を持つ構造

「作品の原形」は、「主要キャラクター、基本設定、物語の始まり/終わり、種書き」などの複数の共通するフィールドを持ち、構想においてはしばしば重ね合わせられます。

「作品の材料」は、基本的には単一のフィールドを持つ要素の集合であり、緩い関連性を持ちます。

「作者の思考」は、相互に強い関連性を持ちうる構造であり、データ的には別々のドキュメントであるものが、実際にはごく近い内容を含むことがしばしばあります。

タスク的ステータス

さらに、実作業上のアクセスを考えれば、タスク管理的なステータスが個々のアイデアにあることに気付きます。

例えば、「編集中」と「アーカイブ」。「タスク」と「メモ」。「気になる」と「忘れていい」。一緒くたにすれば概ね「ホット」と「コールド」ですが、「編集中」が常に「タスク」や「気になる」とは限りません。

実際には、ある「覚書の完成」がTodo.txtに書かれることもありますし、のどに刺さった小骨のような(しかし特に進展はない)「アーカイブ」もあります。

ここに、アイデア管理における「見える化」「見えない化」における線引きの難しさがあります。

割りきりか、あえてのムダか

タスク管理的な考え方を援用すれば、割り切ってひとつのシステム/レイヤーで管理すべきではあります。

しかし、創作活動においては、別の角度から考えることが前進をもたらすことも少なからずあり、労力を減らすことが必ずしも善とは言えません。

しかし、制作ペースが遅すぎるのも気になるし……ううん……

完全に結論が出なくなった

とりあえず論点を吐き出しておこう。

最近、紙のノート使ってないなあ。久々に書こうかなあ。